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2008-06-09(Mon)

マスコミが煽るなんちゃってエコ

最近、やたらテレビで環境問題を扱った番組が増えてきた。洞爺湖サミットに向けて世論を煽るよう圧力でもかかっているのか...
環境問題を扱う番組を放送するのはいいけど、もう少しよく考えて番組を作ってほしい。

例えば、納豆由来のポリグルタミン酸(PGA)を保水剤として利用する砂漠の緑化の話。この保水剤については放射線照射による納豆樹脂の合成とその利用を参照。
納豆のネバネバ成分から作った自然の保水剤を使って砂漠を緑化するというすばらしい話だが、少なくとも現時点では、まったく現実的ではない。にもかかわらず、番組では砂漠を緑化する有望な方法が確立されつつあるかのような扱いをしてる。これでは、視聴者に技術の進歩に対する過剰な期待を植え付け、環境問題を緩和するのに必要な、制度や生活の見直し、経済的負担など受け入れを遅らせる可能性がある。

ちなみに、なぜ納豆由来の保水剤で砂漠の緑化をするのが非現実的かというと、広大な土地に撒くだけの保水剤を作るのに、大量の大豆が必要になる。砂漠化の原因の一つに農業用灌漑による渇水が挙げられているのに、大豆を大量に使うというのはいかがなものか。また、砂漠の緑化のために商品価値のある大豆をどれだけまわせるかも疑問だ。大豆から保水剤を作るのにもエネルギーや費用がかかる。また、この保水剤は生分解性があり、炭酸ガスと水に分解されるので、恐らく比較的早く分解され保水能力を失うことだろう。また、砂漠化の原因を取り除かないまま砂漠を緑化しようとしても、けが人の止血をせずに輸血を続けるようなものだ。

このように技術で解決できるのは問題のほんの一部で、一番難しく時間がかかるのは制度やインフラの整備など、社会的な対応だ。先の保水剤の例で考えると、砂漠にではなく、灌漑農業をしている農地に保水剤を使用し、灌漑用水の使用量を減らす。農家は保水剤の対価として(大豆を栽培できる農地では)大豆を栽培し、一定の収穫量を納め、それを使って保水剤を生産する。こうした仕組みづくりが必要となるだろう。

こうした仕組み作りに欠かせない国民の理解や世論の醸成することが、マスコミがやるべきことではないだろうか。
なんちゃってエコ番組を放送するくらいなら、放送時間を短縮した方がエコですよ。

tag : 納豆 保水剤 保湿剤 地球温暖化 環境問題 砂漠 緑化

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工業的に作る方法

ポリグルタミン酸は確かに納豆のネバに含まれる保湿アミノ酸ですが

いまでは工業的に製造する技術があります。
そもそもダイズにPGAが含まれるわけではなく
菌が生産しているものですから、大豆に限らず培養できる場所を提供できればいいわけです。

ダイズから作って、納豆作って…というのは現実的でないことは
緑化を提唱されている方が一番わかっていることでしょう。



工業的に作れるんですね

kacchannさん。コメントありがとうございます。
ご指摘どおり、実際に量産・販売しているところもあるんですね。
http://www.poly-glu.com/product_infomation/product_pga.html
調査が足りませんでした。
それなら、コストや分解されるまでの期間によっては、現実的かもしれませんね。
また、至らないところがあったら是非ご指摘ください。

蛇足:
調べてて思ったんですが、、PGAと略すものに、ポリグリコール酸とポリグルタミン酸があって名前も似てて、どちらも生分解性ポリマーで紛らわしいですね。
http://www.geocities.jp/satouniverse/biodegradable.htm
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